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タカフルの保険

タカフルについて、おさらいをしてみましょう。

 

長期滞在用のビザであるMM2Hは、現地の保険に入る事が必須条件です。日本人の場合は日本で保険に入っている人が多く、そのためマレーシアでの保険は安い方が良いと判断する人が多いようです。マレーシアで安い保険と言えば、イスラム独特のシステムである「タカフル(Takaful)」今回は、そのタカフルについておさらいをしてみましょう。

 

イスラム教では相互扶助の教えが強く、利子などを受け取る事は禁じられています。そのため彼らの場合、イスラム教独自のリスク管理があります。法典の中に「タカフル」という教えがあり、これは元々戦争で未亡人になった夫人を助けるために考えられたイスラム独特のリスクヘッジの考え方一班に10人の戦士がいれば、10人同じだけの資金を出し合い、自分が死んでしまった時に備えるシステムです。

 

西洋の保険は不特定多数から資金を募り、運用益(利子)を出してしまうため、敬虔なムスリムの場合、これを気にして加入が出来ません。そのためマレーシアの中央銀行であるバンクネガラが、イスラムの有識者を集めて考え出した保険などのシステムが「タカフル」。これはイスラムの教えに則した保険のシステムのため、今ではこのシステムはライセンス化され、通常の保険とは別に、パッケージが売られています。

 

一般的に、タカフルが安いのは何故か?

 

今日では、さまざまな保険会社で「タカフル」製品が販売されています。例えば「プルデンシャル」と「プルデンシャルタカフル」。これらは同じプルデンシャルですが、全くの別経営。募ったお金が一緒になってしまう事はありません。

 

タカフル製品のライセンスを持つ会社は他にも多くあります。日本人の中では「タカフル」=全て安いとのイメージがありますが、これは会社によってプランや会社の格付けが違うため。また、クレームを入れてからの保険処理のスピードなども、会社によってかわります。

 

現在タカフルの保険商品を扱っているのは、CIMBや、GreatEastern、プルデンシャルなど。他にローカル中間層向けにはMAYBANKを母体に持つETIQA、Takaful IKHLASなどがあります。安いローカル向け保険であれば、月30RM程度のものもあります。

 

例えば最低限の保障のみでマレーシアの保険に入る場合、いくつかのタカフル製品を比べ、一番安いプランに加入すれば安く済みます。ただしタカフル自体はそのシステム自体が新しく、タカフルを扱う保険会社の格付けが低い場合、加入のリスクは伴いますので、貯蓄型などを選ぶ場合は、やはり値段や保障の他に格付けも注意深く見る必要があります。過去にはタカフルを取り扱う会社が、マレーシアでの会社更生法の適用となった事例もあるためです。

 

いずれにしても、保険は基本的に「本人の希望する保障」によって、支払額が大きく変わります。保険に入る際には、相見積もりを取りましょう。