基本的に海外の学校、特に他宗教が交わるマレーシアでは、
宗教上や民族間の価値観の違いから、道徳やモラルについては常に
寛容な対話路線が軸となっています。
マレーシアでは、それぞれの民族が違う宗教、違う価値観で生きていると
自覚することに慣れています。そのため相手が絶対に間違っていると思われる場面でも、
話を聞いてもらう場合には「まず話を聞いてもらえますか。」このように話を進める
ルールとなっています。
日本ではクリティカル精神が旺盛な傾向にありますが、ことマレーシアにおいては
「問題」の発端や理由が何であれ、すぐにクレームを入れてしまう事は、日本では
当たり前であってもマレーシアでは皆が「理由は何であれ怒っている人は非礼」と
捉えられるため、留意しておいた方が生活がスムーズです。
この性質は、学校の特徴にも表れています。独自の文化や価値観を大事に
考えている家庭の場合、イスラミックスクールや中華学校などに子供を選択、
インターナショナルな環境での学びを選択する場合はインターナショナルスクール
を選択します。
インターナショナルスクールを選択する場合、国籍や民族によって全く異なる価値観を
持っている場合がしばしばあるため、日本で行われているきめ細やかな礼法と言うものは
学校内で指導はされません。掃除などを生徒がする習慣もないため、家庭内で指導する事
なども日々のスケジュール管理に考えておくのがオススメです。
また、インターナショナルスクール内にも必ずムスリム教徒がいるため、小学校低学年の
生徒にお弁当を持たせる場合、豚肉を入れない配慮も考えたいもの。
インターナショナルスクールでは、各国の文化を紹介するインターナショナルデイなども
開催されます。日本から渡航の際には、予め浴衣や甚平など、日本らしい着物を持参して
おくと便利です。成長してしまい現地で調達する場合、ISETANやAEONなどで購入可能です。
他宗教に慣れない日本人としては当面の間、親の方も疲れてしまう場面が多々起きると
考えられますが、逆に何かに遅れてしまったり、忘れてしまったり、日本では考えられない様な
ミスをしてしまっても、許してもらえるマレーシア。自分も許してもらえると言う心構えで
ローカルの方々にも気軽に話しかけてみましょう。