クアラルンプール・バンサーにあるバンサービレッジ2。ここにあるスターバックスの店舗は、一見どこにでもある何の変哲もないスターバックスですが、「世界一静かなスターバックス」として有名です。(マレーシアマガジン=ふくだたろう)
クアラルンプールのバンサーにあるショッピングセンター・バンサービレッジ2。その2階にスターバックスの店舗があります。一見どこにでもある何の変哲もないスターバックスですが、「世界一静かなスターバックス」として有名です。
世界一静かと言われるその理由は、スタッフのほとんどが聴覚に障害(Deaf)があり、注文などのコミュニケーションは基本的に手話を介して行われるからです。
店舗は2016年に世界で初めてのDeafの方によるスターバックスとしてオープンしたそう。壁にはその理念が掲げられていました。
「我々の目的は、Deafの暮らしを豊かにすることにある。雇用機会だけでなく、さまざまな機会を提供することで、彼らに自信と自尊心を与えたい・本店舗を訪れた知覚障害を持たない人にも、手話を学ぶきっかけを与えたい」
オープン約1年前、当店の後のマネージャーとなるムハンマド・アイザド・アリフィンさんによりこのアイデアは生まれたといいます。当時すでにマレーシアで働いていた3名のDeafのスタッフを集め、オープン時には10名のDeafスタッフを雇用したそうです。
店員さんたちが手話で会話をしています。
コミュニケーションは基本的に手話や指差しで行われますが、手話がまったく分からない筆者でも簡単に注文できました。
注文方法
1.カウンターに置いてあるメニューを指差す。
2.メニューで、ホットかコールドを指差す。
3.お金を払う。
4.ドリンクを受け取る。
5.ありがとうのボディ・ジェスチャー。
紙でも注文ができるみたいですが、筆者の滞在中に使用している人は見受けられませんでした。
なお、手話スターバックス限定のタンブラーやマグカップも販売されています。
この手話を使ったスターバックス、2018年には、アメリカのワシントンDCに手話スタ-バックス2号店がオープンしました。2019年には、中国の広州にも3号店がオープン。スターバックスのFacebookによると、ペナンにも出店予定だそうです。
マレーシアでは、1964年に初めてMr. Tan Yapにより手話教育が開始されました。ジョホールバルにマレーシアで初めてのDeafのための学校を設立し、Deafの子どもたちや、教育を受けられなかった大人たちに教育の機会を与えたそうです。
Starbucks @Bangsar Village
1, Jalan Telawi, Bangsar Baru, 59100 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur
営業時間:月~日 8:00-23:00