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マレーシアの勉強でまだ慣れないこと

課題に取り組んでいる時

二年生ももう終盤に差し掛かりました。9月から始まる最終学年では卒論を書かないといけません。マレーシアでの勉強も集大成になった今、大学の勉強面で感じたことを書いていきたいと思います。(マレーシアマガジン=上地依理子)

 

丸暗記だけではない勉強に戸惑った

 

普通科の高校に通っていた私はインプット方式の勉強しか経験がありませんでした。先生が黒板に書いたことをノートに写し、キーポイントを暗記する……そんな「言われたことを覚える」勉強方法しか知りません。いざ、ノッティンガム大学の課題で「エッセイ(日本の大学でいうレポート)」を出されたときは、戸惑いました。

 

英語力が乏しかったのももちろんなのですが、与えられた質問に対して自分で考え、それをもとに論理的に説明することが最初の頃は本当に大変でした。

 

今歴史の勉強もしているので、歴史に例えてお話しします。

 

日本の歴史の授業では史実の前後関係は習いますが、基本的には出来事と年号を覚えるのがメインです。しかし、こちらの大学ではその出来事が「なぜ起きたのか」また「背景にはどのような歴史的人物の供述があったのか」など、出来事を丸暗記するというよりも「なぜ」という部分を中心に紐解きます。今まで丸暗記しかしてこなかった私は「なぜ」の部分を深く考えたことがなかったので、一から考える力を養いました。

 

 

根拠のない文章は見てもらえない

 

考える力を養うことのみならず、その自分で考え、組み立てた論を「証明」します。エッセイを書くときに証明として用いるのが学術論文から引用する理論です。

 

例えば私の勉強している国際関係では、自分の論を根拠立てて説明します。引用する理論は、国家の利益性を中心的に考えるリアリズムや、国際機関を基本にし国家間での相互的な協調関係の構築を主張するリベラリズム、国際関係は社会的な要素に影響されると主張しているコンストラクティビズムなどです。また、ケーススタディーを使って立証してみたり、根拠に基づく文章構成をしています。

 

コピペ禁止!!

 

学術論文から自分の論をサポートする文章を探すと聞いて「じゃあコピペすれば終わりじゃん」と思われる方もいると思います。しかしノッティンガム大学では他の論文からコピーすると剽窃行為(誰かの論文を引用なしで自分のものとして同じ文章を用いること)と見なされ、成績をつけてもらえなくなってしまいます。引用するときには自分の言葉で置き換えることが大切になってきます。

 

勉強において日本とのギャップがあるイギリス系大学の勉強方法。大変ではありますが、正真正銘のリサーチ力を身につける機会になったのでこのカリキュラムで勉強できて非常によかったです。

記事掲載日時:2019年04月19日 09:02