マレーシアでの生活費にまつわるギモンをピックアップ

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移住先にマレーシアを選択する日本人

年金2,000万円問題に代表されるように、昨今において日本での老後の生活に一抹の不安を抱く方は少なくありません。年功序列での給与体系の崩壊が叫ばれて久しく、年金受給の年齢はドンドン引き上げられ、そして「少子高齢化」のため将来的には年金額自体も少なくなるだろうというのが識者共通の見解です。

そんな先行きの不安が見え隠れする日本を離れて、東南アジアのマレーシアへ移住しようと考える日本人も珍しくありません。上記のような定年前後の世代の方はもちろん、先見の明をもって20代~30代の若い頃から、マレーシアでの生活に可能性をかけてみようという方が今では多くいるのです。

それでは日本になくて、マレーシアにあるものは何なのか。

大きな違いとして「生活費」が挙げられます。少ない収入を見越した上で、それに見合った物価水準を求めてマレーシアに行き着いたという移住者の生の意見をよく見聞きします。

今回はマレーシアへ移住するに当たっての現地の生活費という点に注目し、日本との差や具体的な金額などをご紹介していきたいと思います!

日本の生活費は高いって本当?

日本を離れて海外への移住を検討する前に改めて考えて頂きたいのが、「日本の生活費が高いから」という意見。果たして一概にそう言えるのでしょうか。

マーサーが発表した「2019年世界生計費調査(Cost of Living Survey)~都市ランキング」では、5大陸209都市において、「住居費、交通費、食料、衣料、家庭用品、娯楽費用」など200品目以上の価格を調査し、それぞれを比較しています。それによると日本は第2位にランクインし、世界でも有数の「物価の高い国」にランクインされているという位置づけです。

一方で、「住み慣れた日本を離れて海外に移住する」という観点で改めて考えると、単にこの調査結果をそのまま鵜呑みにすることは出来ません。つまり、この調査は「外国人が外から日本の物価を調べた結果」のため、実際に日本に暮らしている日本人から見れば首をかしげたくなる項目が多くあるからです。

例えば本調査では、「駐在員が東京で暮らす上での家賃」に関して2寝室の間取りで「4,500ドル(約50万円)」と評していますが、これはさすがに一笑に付すべきでしょう。東京はまだしも、地方へ離れればまだまだ家賃の安いエリアもありますよね。

つまりは、「住んでいるからこそ」わかるその国の生活水準があるというのを理解しておかなければなりません。この点は私たち日本人がマレーシアへ移住する場合も同様に当てはまります。つまり、「日本の物価が高いからマレーシアに移住する」という理由は、必ずしもすべてにおいて当てはまるという訳ではないという点を肝に銘じておくべきでしょう。

日本で暮らす日本人だからこそ、日本で「安く済まそうと思えば安く済ませる」ことが出来ます。一方でマレーシアで暮らす日本人となると、「マレーシアの『安かろう悪かろう』がどうしても受け入れられず、結果的に日本と同じ出費になる」場合もあるのです。

マレーシアの家賃は日本の3分の1って本当?

少し具体的な話題を挙げながら、マレーシアの物価を見てみましょう。

日本人が良く言う、「マレーシアの家賃は日本の1/3」という意見について。マレーシア在確かに首都クアラルンプールから少し離れると、日本では考えられないような高層階の広々としたコンドミニアムに月々1,500RM(約40,000円)という安さで暮らしているという筆者の知人もいます。

そういう意味ではこの「マレーシアの家賃は日本の1/3」という意見は当らずと雖も遠からず、クアラルンプール郊外や地方都市ではそのように捉えて差し支えないでしょう。翻ってクアラルンプールの中心部周辺に限って言えば、この表現は大きな勘違いと言えます。

クアラルンプールで日本人が多く住むKLCCやモントキアラ、あるいはクアラルンプールでも1~2を争う高級住宅街バンサーあたりのコンドミニアムを例に出します。それらの多くは東京と同じ広さで、値段もそれほど変わりないという印象さえ抱いてしまいます。日系の不動産会社に依頼するとファミリー向けの物件で月々5,000~6,000RM(約13万~16万程度)前後の賃料を請求されるエリアもまたあるのです。

上記のようなことから、もし「マレーシアの家賃は日本の1/3だから」という理由でマレーシアへの移住を検討されている場合は、どうしてもクアラルンプール中心部から数十キロ離れた地方都市への居住にならざるを得ないと言うことを念頭に置いておきましょう。

家賃以外の生活費はどのくらいかかる?

併せて、家賃以外に月々かかる食費や光熱費なども見ていきましょう。これは論より証拠ですよね。実際にクアラルンプールで暮らす筆者(30代女性一人暮らし)の月々の平均的な支出を、東京で暮らしていた頃と比較しながら以下にまとめてみたいと思います。

項目 現在(マレーシア) 東京での暮らし
家賃 35,000円 70,000円
電気代 4,000円 8,000円
水道代 500円 2,000円
ガス代 1,000円 0円(※注①)
交通費 5,000円 6,000円(※注②)
通信費 6,500円 11,000円
ペットのエサ代金等 20,000円 15,000円
車の維持費 12,000円 8,000円
食費(自宅) 20,000円 30,000円
食費(外食その他) 20,000円 20,000円
合計 124,000円 170,000円

※注①:日本ではオール電化マンションのためガス代はかかりませんでした
※注②:日本では会社から支給された定期券がありました

電気・水道・ガス代など

上記3項目の合計が日本では約1万円なのに対し、マレーシアでは5,500円と約半額になりました。ただし、電気代に関してはマレーシアも高いです。私はペット(小型犬)もいるのでほぼ1日中エアコンをつけっぱなしにしていますが、平均的に4,000円強の電気代が毎月かかっています。

交通費

日本とほぼ変わらない結果となりました。日本ではほぼタクシーを利用しませんでしたが、マレーシアではGrabというタクシー配車アプリを利用する頻度が多いいのがその理由です。

通信費

携帯代、自宅でのインターネット利用料の合計は、日本とマレーシアはそれほど変わりないと考えて良いでしょう。さらに日本のテレビ番組をマレーシアでも見るとなると、追加で3,000円ほどの支出を見込んでおかなければなりません。

車両維持費

日本に比べて圧倒的に安いのが車の維持費!車両自体の価格は日本と大差ない(むしろ日本の方が安い)のですが、買った後の維持費はマレーシアに軍配が上がります。ガソリンは1リットル60円前後、車検はありません。私の家計簿で日本よりマレーシアの方が月々の支払いが高いのは、車をローンで購入した際の月賦料金があるためです。

食費や外食費

食費に関しては、マレーシアも日本も結果的には大差ない計算となりました。ただしその中身に関しては雲泥の差です。特に「外食費」に関しては、日本の2万円という数字は月に2~3回ほど友人とご飯を食べに行ったりお酒を飲んだりする上での支出でしたが、マレーシアの2万円という数字は、ほぼ毎日昼食・夕食を外食しての金額です。

その他(ペット事情)

日本からペット(小型犬)を連れて来ているので、彼の餌代やワクチン代等で日本、マレーシアともまとまった出費が必要になっています。

まとめ

実際には日本にいるころに比べて6割~7割程度の生活費という結果となりました。ですが日本で約17万円で暮らしていた頃と比べ、マレーシアでの12万円強の生活の方が、質が上がっているなという印象です。

実際にマレーシアへの移住となるとビザの心配なども出てきますが、少なくとも生活費に関して言えば、よほどクアラルンプールのど真ん中に暮らすという人以外は日本での生活より安くお得に過ごすことが出来そうです。