マレーシアと日本のサッカーの違いとは? 中武駿介さんインタビュー 中編
プロサッカー選手として現在マレーシアで活躍中の中武駿介選手。日本選手の数が少ないマレーシアでサッカーをプレーする中武選手に、今回はマレーシアでサッカーをプレーして実際に感じたことを伺いました。(マレーシアマガジン=上地依理子)
中武駿介(なかたけしゅんすけ)選手。1990年生まれ。神奈川大学サッカー部でプレーし大学卒業後、単身でシンガポールへ。現在はマレーシアのNegeri Sembilan FAに所属。
マレーシアでのサッカーの環境に驚く
ーーマレーシアでサッカーしてみてシンガポールとの違いや日本との違いはありますか?
マレーシアの練習場は、シャワーがなかったりグラウンドがボコボコだったりします。結構タフな場所です。日本とは比べられませんが、シンガポールは設備面ではしっかりしていました。マレーシアは給料の面で額面はシンガポールよりもいいんですが、トラブルもある。そういうのが下調べできていなかったなと思いました。
ーーそれ以外にマレーシアで感じたサッカーのギャップ、カルチャーショックはありますか?
めちゃくちゃラフで、危ないプレーもします。ボールを離したところにタックルが来たり……。
評価されるプレーの違いもあります。慣れるまで、ある程度の実力を見せないとパスが来なかったりしました。どういうプレースタイルなのか見せないといけなかったです。日本ではシンプルにプレーしたら評価されるような場面も、マレーシアではあえて自分で相手選手を抜きに行った方が見栄えが良くなる場合もある。
マレーシアは、プレミアリーグの外人枠が4人、その中でも3人+アジア人1人と決まっています。自分はアジア人枠ですが、チームのメンバーは基本的にゲームを外人選手に頼りがちなところがあります。少しでもプレッシャーを感じると長いボールを蹴って外人に渡し、どうにかしてくれという雰囲気も感じます。
長いボールを蹴られると、(中間にいる)自分を抜かされているようで、やりきれないなと思うことはあります。だからそこで常に自分にボールを預けてくれれば大丈夫と思えるような役割を担いたいなと思います。
怪我したら契約が残っていても切られることはよくあります。契約書はあってないようなものなので。外人枠が決められていて、ローカル選手よりできるのは当たり前。外人選手に求められる基準は高いです。そういう環境でサッカーをしているので日本で日本人としてやっているよりは厳しいこともあるかもしれません。
ーーマレーシアでサッカーのチームでやると言葉も違うじゃないですか、そういう面での大変さはありますか?
シンガポールではほとんどの人が英語を喋れたんですけど、マレーシアでは、田舎のチームに行けば英語が喋れない選手もいるんですよ。だからそこがちょっと難しいです。自分の若干のマレー語とあっちの若干の英語ですり寄って行くって感じで(笑)。でも試合中はそれなりに言いたいことはある程度言えて、彼らも大体わかっていると思うのでそんな問題はないです。
ーー今のチームの方が今までのチームと比べて環境いいですか?
練習場にシャワーがないですが、怪我した時の器具が最低限あったりと、環境は今のチームがいいです。今年はサッカーがすごく楽しいです!チームメイトにも恵まれています。田舎なので何もない分サッカーに集中できる環境もありありがたいです。
次回は最終編!中武選手が現在マレーシアで行なっている活動や今後について伺います!
中武駿介選手Webサイト
https://shunsukenakatake.com
中武駿介選手FB アカウント Shunsuke Nakatake
https://www.facebook.com/take.football.jp/