【ラブアン島】ラブアン博物館(Muzium Labuan)
ラブアン博物館は、ラブアンの歴史や風俗が学べる小規模な博物館だ。ラブアン島の中心地、ラブアン・スクエアのすぐそばにある。今回は、ラブアン政府観光局の案内で行った。(マレーシアマガジン=野本響子)
ラブアン博物館は小さいのだが、見所が多い。ラブアン島は第二次世界大戦で日本軍が降伏した場所でもあり、戦争関係の展示も数多い。「ラブアン戦争博物館」と表記している媒体もあるほどだ。
1階部分が原始時代からのラブアンの歴史。ラブアン島がブルネイ領から英国に割譲され、その後日本軍に統治され、また英国領に戻っていき、独立、さらに連邦直轄領になっていく様子が詳しく展示されている。
英国統治時代と日本統治時代を展示
見どころはブルネイ時代、そして英国の植民地時代の産業の発展の様子と、日本軍統治時代の展示だ。
英国時代では、「ラブアンの統治者たち」というコーナーもあり、「ベスト・ガバナー(ベストな統治者)」と呼ばれたジョン・ポープ・ヘネシーなど、かなり細かくそれぞれの統治者のスタイルを紹介している。マレーシア人が統治されながらも、統治者たちを冷静に観察していたことがわかる。また炭鉱の拡大につられて街が発展していく様子もわかる。
日本時代の展示では、日本人がどう統治したかが、系図も含めて詳しく紹介されている。政府によって発行された貨幣はローカルの間で「wang Pokok pisan」として知られていたが、価値が落ちてしまったこと、日本の「憲兵隊」がローカルの間で恐れられていたことが書かれている(なお、日本の統治時代に興味がある人は、ラブアン観光局に聞くと詳しい人を紹介してくれるだろう)。
二階部分は、ラブアンの独特なカルチャーの展示。ブルネイやサバ州の少数民族、シク教などのインド人、華人とさまざまな民族の文化と風俗を詳しく紹介している。本土とは違い、シク教徒やブルネイ人やボルネオ島の少数民族も主要民族として登場している。
Muzium Labuan
所在地: Jalan Dewan, Bandar Labuan, 87000 Labuan, Wilayah Persekutuan Labuan
電話: 087-414 135
入場無料(2018年11月現在)