【クラン】スルタン・アブドゥル・アジズ・ロイヤル・ギャラリー
クランの中心地にある博物館スルタン・アブドゥル・アジズ・ロイヤル・ギャラリーは、セランゴール州のスルタンについて展示する博物館。博物館発の無料の旅行者向けツアーもある。(マレーシアマガジン=かりわめぐみ)
マレーシアのセランゴール州、クラン地区にある「スルタン・アブドゥル・アジズ・ロイヤル・ギャラリー(Sultan Abdul Aziz Royal Gallery)」は、セランゴール州のスルタン(王様)にまつわる博物館だ。クアラルンプールからKTMという列車を使い、日帰りで行ける。
設計はイギリスの建築家アーサー・ベニソン・ヒューバック。第二次世界大戦中は日本の軍事本部として使用された歴史的建造物でもある。
2007年より王立博物館としてオープンし、セランゴール州王家にまつわる展示や、個人コレクションの展示がある。
場所は、KTMコミューターのクラン駅から徒歩2分。改札を出て、道なりに進む。Chong Kok Kopitiam、OCBC Bankを通りすぎ、Pos Malaysiaの隣に白い建物が見える。
注目はArthur Benison Hubbackによる建築
博物館はクアラルンプール駅やマスジッド・ジャメ、国立繊維博物館など、多くのランドマークを手がけたイギリスの建築家「アーサー・ベニソン・ヒューバック(Arthur Benison Hubback)」が設計した。
1909年の建設当初はイギリス植民地政府の官庁だった。第二次世界大戦中は日本の軍事本部として使用され、マラヤ独立の1957年以降は地方自治体の事務所となった。
2007年10月19日、カンプン・ジャヤの「メモリアル・ミュージアム(Muzium Kenangan)」が移転したことから、名称をあらため「スルタン・アブドゥル・アジズ・ロイヤル・ギャラリー」として正式オープンした。
日本とゆかりのある展示物も
ギャラリーには、王家にまつわる2,000以上の遺産が展示されている。
重要な展示物は、金と宝石で装飾された剣「クリス」、1961年6月28日の戴冠式で使用されたダイヤモンドコロネットの複製、セランゴールの4番目のスルタン「スルタン・アブドゥル・サマド」の王冠印などがある。
ギャラリー 1階の入口には、植民地時代に使われていた古い金庫があり、2階には、後期スルタンの個人的な遺物、記念品、王室の装身具、コレクションがある。他国からの贈り物の中には、富士山の描かれた陶器の皿があった。
”スラウェシ島のブギス族”セランゴール州の王家について
セランゴール王家のルーツは、ボルネオ島の東「スラウェシ島」にある。その南西に居住するブギス族(Bugis)が、クラン地区へ移住してきたのが王家のはじまりだ。
歴史年表には、スラウェシ島がオランダの支配下にあった1766年からの歴史が記されている。
無料のヘリテージウォーク
博物館について詳しく知るには「ロイヤル・クラン・ヘリテージ・ウォーク」の利用をおススメする。博物館を含め、クランの街11カ所を散策する2時間30分の無料ガイドツアーだ。毎週土、日の朝9時に博物館に集合し9時15分出発。ガイドは英語で行われる。ツアーでしか入場できないスポットが多く、人気がある。団体の場合は事前申し込みが必要。
Sultan Abdul Aziz Royal Gallery
営業時間:午前10時から午後5時まで(月曜・祝日休館)
入場料:無料
電話:+1300 88 5050
住所:3, Jalan Stesen, Kawasan 1, 41000 Klang, Selangor
地図:https://goo.gl/maps/MuR6P2YqUM4NgbCR8
ヘリテージツアー
Sultan Abdul Aziz Royal Gallery(meeting point)
ウェブサイト: www.tourismselangor.my
Tel: 03-5513 2000
Email: [email protected]
アクセス
電車:KTM Komuter、Port Klang行き、Klang Stationで下車、ギャラリーから徒歩圏内
バス:RapidKL、708(旧U62)サンウェイピラミッド – クラン