東南アジア最大の人造湖「ケニャ湖」の楽しみ方
マレー半島の東海岸トレンガヌ州にあるケニャ湖は東南アジア最大の人造湖。シンガポールの3倍の大きさがあり、非常に複雑な形をしている湖だ。この湖周辺には近年エコ・リゾートとして遊歩道などが整備されている。テレンガヌ州政府観光局に教えてもらったケニャ湖の楽しみ方を紹介する。(マレーシアマガジン=野本響子)
ケニャ湖(Lake Kenyir )は、トレンガヌ州の西端にある巨大な湖。東南アジア最大の人造湖で、シンガポールの3倍の大きさがある。毎年の洪水をなくし、発電に使うためにダムを作ったのが始まり。ケニャ湖の発音については、ローカルの友人に何度も発音してもらったのだが、一番日本語に近い音を採用した。カニャ湖と発音する人もいる。
地図で見ると、ケニャ湖は驚くほど複雑な形をしている。あまりにも巨大なため、全貌を一目で見ることはとてもできない。淡水湖で、いくつかの川と複雑に絡み合っている。タマン・ネガラに隣接しており、広大なジャングルと自然に囲まれているウォーター・スポーツや釣り、自然観察などいろいろな楽しみ方を提供する。なお、モンスーン季節となる11,12月は閉鎖となるので注意。
ケニャ湖クルージング
まずは雄大なケニャ湖のクルージング。とにかく海のように大きな湖で、湖は所々で風景を変える。湖上にはボートハウスがたくさん停泊しており、湖上に浮かんだ宿もある。
今回は、テレンガヌ州観光局の案内で、1泊のエコ・ツーリズムおすすめコースを教えてもらった。地元の旅行代理店では2泊3日でのパッケージ旅行を勧めているそうだ。1日目は宿周辺でリラックス 2日目はマーケット見学、午後は魚の保護区(ケラ・サンクチュアリ)&滝、三日目はハーバルガーデン&オーキッドガーデン。さらにここに釣りや、ウォータースポーツ(スイミング)などを組み合わせるのが定番だ。
カニャ・エコ・リゾート
カニャ(ケニャ)・エコ・リゾートは、トレンガヌ州のカニャ湖にある湖上の宿泊所。陸側は山に覆われているため、対岸のボート乗り場から、モーターボートに乗って宿へ行く。所要時間は20分くらい。
宿泊所自体は湖の上に漂っており、シンプル。内部には客室と食堂・共同のトイレがある。常時少し揺れを感じる。
客室にはいくつかのタイプがあるが、今回宿泊したのは4人部屋。2人は二階部分に寝るため、天井高はかなり低い。冷房・電源は完備されているが、Wi-Fiはなかった。
売店などはなく、部屋のすぐ脇が湖となる。そのため、施設内で湖の釣りをしたり、泳いだりすることが可能。なお夜中にトイレに行くときには、落ちないように注意。バナナ・ボートなどのウォーター・スポーツもアレンジできる。食事はマレー料理のみでシンプル。
「魚に襲われそうな」Kelah Sanctuary ケラ・サンクチュアリ
ケラという魚の保護区でカニャ湖畔のジャングルを進んだ河沿いにある。ケラは鯉に似た淡水魚で、このカニャ湖に多く生息している。生態系の保護のため、入場人数を1日200人に制限しているそうだ。
魚の保護区に行く前に、保護区について説明したセンターに立ち寄り、ここで餌を購入してからボートに乗り込む。ボートは緑深い湖岸に到着。ここからは、川に沿って徒歩で保護区のある上流まで行く。片道1.7キロで、往復3.4キロの道をハイキングするコースが整備されている。ジャングルの中だが、歩道が手入れされており、途中には休憩場所と売店がある。簡単なスナックや帽子なども売っている。
サンクチュアリに着くと、水面が真っ黒になるほど大量のケラが泳いでおり、ここに人間が入ると魚が集まってくる。餌付けもできるのだが、あまりに多くの魚が集まってくるので、悲鳴をあげる人も。中には足を吸ってくる魚もいるのだが、噛まれる危険はないという。
写真はブロガーのSiennyさんにモデルになってもらった。
https://siennylovesdrawing.wordpress.com/
ハーブ・ガーデン
さまざまなハーブを栽培しているハーブ・ガーデン。トンカアリと呼ばれる強壮剤となるハーブのドリンクを試飲できる。このハーブガーデンのあたりは湖の色が深い緑色。写真を撮るのには良いスポットだ。
なおトレンガヌ州のツアーについては、観光省から紹介を受けた以下のエージェントで取り扱いしている。
Go Nature (Mike)
017-910 9945
https://www.facebook.com/GoNature.Travel/
http://beautifulterengganu.com/what-to-do/