旧正月とマレーシア

マレーシア旧正月

マレーシアでも盛大に旧正月がお祝いされます。

マレーシアの旧正月

旧正月は旧暦の用語です。旧暦は正しくは太陰太陽暦と呼ばれ、中国が起源の暦です。中国の歴代王朝の制定した暦は、紀元前5世紀ごろには基本的な形が完成していたといわれています。中国の漢時代から約2千年にわたって、いわゆる旧正月は、立春前後でした。この中国で発達した暦は、東南アジアへひろがり、今でも立春正月という風習が残っています。中華系マレーシア人の風習もそのひとつでしょう。
 
それでは旧暦とは、そもそもどんな暦なのでしょうか。まずは旧暦とは月の満ち欠けの長さによって、月、日を数える暦です。月の満ち欠け、すなわち朔さく望ぼうの長さは約29日半です。そうして、12ヵ月を1年とすると、実際の1年より約11日、短くなります。このために、暦の日付と実際の季節との間に毎年、ズレが発生します。そこで、先人は約3年ごとに29日か、30日の閏月をもうけ、季節感を考慮しながら調節しました。
 
さらに詳しくいえば、月の朔さく望ぼうをもととし、太陽の運行、つまり季節を併せて組み立てられたものが、旧暦です。そのため地球上の場所ごとに異なることになります。
 
マレーシア旧正月

旧正月シーズンに楽しみたいお正月料理「イーサン」

今でも中華系マレーシア人は立春正月、すなわち旧正月を祝います。この日、家族や親戚が集まり、アンパオというお年玉を子供や親戚に配り、幸福を祈ります。
 
また、繁栄の象徴としてミカンをあげたりもします。それと、お正月料理として、魚生(イーサン)があります。この料理も中国が起源のようです。具材はサーモン、ピーナッツ、ポメロ(柑橘類)、人参、大根などの野菜、そして赤や緑のゼリーなどが使われます。魚生を箸でつかみ、混ぜながら高く上げると縁起がいいとされています。そしてこの日は、伝統的な獅子舞が街を歩き、にぎやかな日になります。
 
マレーシア旧正月

日本も旧暦は明治6年(1873)に太陽暦に改暦されるまで、およそ1300年も使用されていました。つまり、日本の歴史は旧暦の中で形成され、展開してきたと考えられます。古典文学や古典落語も旧暦の下にあります。
 

マレーシア旧正月
現在、太陽暦の下で生活しているときでも、旧暦に基づいた旧正月を祝うことで、文化や季節感を思い出し、感じることができます。そしてその行事は生活に豊かさを与えてくれるでしょう。この事実はマレーシアと日本でも同じでしょう。ぜひ、マレーシアの旧正月を満喫してください。

参考文献:『旧暦読本』岡田芳朗 創元社
 

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