【マレーシア】放っておくと怖い!ピロリ菌のこと
アラ・ダマンサラのあおいファミリークリニックさん提供による健康ニュース。今回は「ピロリ菌」についてです。
ピロリ菌とは、金属も溶かしてしまう強い胃酸の中でも生息することができる細菌です。
実は日本人の感染率は非常に高く、知らなかったり、そのまま放っておくと大変なことになるかもしれないやっかいな細菌なのです。
深刻な病気の原因
なんと日本人の胃がんの98%は、ピロリ菌が原因といわれています。また、胃がんだけではなく胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍とも深い関係があることがわかっています。日本人の感染率は先進国の中でも高く、40代以上の70%がピロリ菌に感染していると言われています。
なぜ高い年齢ほど感染率が高いのでしょうか。理由の一つに、高い年齢の人たちが子供のころは不衛生な環境が多く、ピロリ菌に汚染された井戸水などを利用する機会が多かったことがあげられています。
感染経路と対策
免疫力が低く、胃酸の分泌も十分でない乳児時に感染し、大人になると免疫力が出来上がるため、ほとんど感染することはなくなります。
乳児に対して気を付けるべき行動
・親からの食べ物の口移しを避ける
・不衛生な水の摂取を避ける
・糞便やから感染することもあるため、ハエなどが食事にとまらないよう注意を払う
検査方法
検査にはさまざまな方法がありますが、一般的によく行われるものが以下です。
尿素呼吸試験➡検査薬を服用後、容器に息を吹き込み、13C-二酸化炭素の増加を測定する。精度が高く、体への負担の少ない検査方法。
血液抗体法➡体内のピロリ菌の抗体値を調べ、高い場合は陽性と判断される。
その他には検便、内視鏡検査なども行われています。
検査の結果感染していたら?
ピロリ菌に感染していた場合、除菌治療を行います。まず一次除菌として、2種類の抗生物質と胃酸を抑えるお薬を1日2回、7日間服用します。1か月以上後に、除菌できているかを再検査し、一次除菌が失敗した場合には、二次除菌として、違う種類の抗生物質を7日間内服します。この方法での除菌率は90%以上となります。
よくある症状に注意
ピロリ菌感染時の主な症状として挙げられるものが以下です。
空腹時の胃痛/げっぷ/胸やけ/吐き気/食欲不振/胃もたれ
しかし実際は感染していても、症状がない場合もあります。
気になったらまず相談を
当院ではピロリ菌の検査、除菌治療、再検査まで行っております。普段よくあるお腹の症状でも、放っておくと手遅れになる可能性がありますので、気になる方はお早めにご相談ください。
あおいファミリークリニック
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