【ポート・ディクソン】水族館「Pusat Ikan Hiasan」
ポート・ディクソンにある「Pusat Ikan Hiasan」は、マレーシア水産省が運営する、水族館と海洋保護施設だ。(マレーシアマガジン =かりわめぐみ)
ヌグリ・スンビラン州のポート・ディクソンにある「Pusat Ikan Hiasan」は、マレーシア水産省が運営する、水族館と海洋保護施設だ。場所は、ポート・ディクソンの「タロ・カマン」ビーチの北端。
9年前に設立された。当初は、何もない水産省の施設だったが、2014年に海水魚に着目し、水族館として運営を開始したという。その後、2017年より、生態保護のために亀の引き上げをはじめた。
小さな水族館
水族館には、42種類の観賞魚と20種類のサンゴが展示されている。総数は2千匹。すべての海洋生物はポート・ディクソンの海から地元の漁師が漁獲したものだ。小さな水族館だが、水槽の管理は行き届いており、無料とは思えないほどの見ごたえがある。
ここでは観賞のほかに魚類養殖(クラウンフィッシュ)と繁殖の研究をしている。各パネル展示での説明や、係員によるレクチャーなど盛んに行われており、マレーシアの海洋漁業資源の保全について学べる。
日本の水族館ではおなじみの、ヒトデに触れるブースや、タツノオトシゴ、サメなどを鑑賞できる。海洋生物の中で特に驚いたのは、日本の天然記念物である「カブトガニ」の存在。マレーシアではこの「カブトガニ」は食用だという。
また、施設では、ポート・ディクソンから引き揚げた海水を、水槽の水として利用してるという。海水は貯蔵タンクでセンターまで送り、清掃、処理する。魚たちは浄化した海水の中を泳いでいるのだ。
カメの卵を孵化、飼育
ポート・ディクソンで集められたカメは、センターで卵の孵化、飼育をする。そして、年間およそ60匹から100匹を海へ解放するという。今日まで解放したカメの推定数は、約2,000匹にもおよぶ。
水族館入り口の前にある水槽には、飼育されているウミガメ、オサガメ、アカミミガメ(ミドリガメ)がいる。
カメの解放。ポート・ディクソンの海へ
ビーチリゾートとして人気の高まったポート・ディクソンは、詰めかける観光客によって次第に海岸の環境が悪くなったのだという。近年ポート・ディクソンでは以前の美しい海を取り戻そうと懸命な浄化活動が行われている。ポート・ディクソンに生息する海洋植物たちを守ることも、美しい海を取り戻す大切な取り組みの一つだと実感した。
「Pusat Ikan Hiasan 」
住所:Port Dickson, Batu 7, Jalan Pantai, Teluk Kemang, 71050 Port Dickson, Negeri Sembilan
電話:06 06 6612
フェイスブック:https://www.facebook.com/Pusat-lIkan-Hiasan-PD
営業時間:
月曜日から金曜日 午前8時30分 – 午後4時30分(金曜日は午後12時15分から午後2時45分まで休憩)土曜、日曜日 午前10時 – 午後4時
入場無料