【ポート・ディクソン】ホームステイ・D’ペランドゥ・ベスト
ポートディクソンにある「Homestay D’Pelanduk Best」は、地元の伝統や文化を体験できる村だ。(マレーシアマガジン =かりわめぐみ)
ヌグリ・スンビラン州のポート・ディクソンにある「Homestay D’Pelanduk Best」は、地元の伝統や文化を体験できる村だ。
ヌグリ・スンビランはマレーシアでありながら、インドネシアのスマトラ島にある「ミナンカバウ」文化が融合した独特な地域。
マラッカ文化も垣間見れ、牛の角型の屋根を持つ「ミナンカバウ建築」と「伝統的なマラッカスタイルの家」が混在している。独特な雰囲気の中でバティック染めやロタンのバスケット編みなど、ヌグリ・スンビラン流の日帰りホームステイを体験した。なお、宿泊も可能だ。
バティック染め体験
バティック(ろうけつ染め)は、溶かした蝋を布に塗り、模様を描く工芸品だ。バティックといえば、ユネスコ無形文化遺産に登録されたインドネシアの「ジャワバティック」が有名だが、マレーバティックとはデザインが異なる。
マレーシア流バティックは、濃色のジャワバティックよりも明るく鮮やかな傾向がある。大きなモチーフを描くのがマレーシア流で、花や葉のデザインが人気。またイスラム教義に従って、人物や動物の描写をせずに、幾何学模様や、植物が描かれることがよくある。ただし、蝶のテーマは一般的な例外だという。
かご編み体験
マレーシアにはさまざまなバスケット工芸品があるが、こちらで体験したのは「ロタン」編み。ひとつひとつ手作りで編み込んでいく。マンツーマンで丁寧に教わり、できあがったバスケットはお土産として持ち帰る。マレーシアの座り方は、女性もあぐらをかくのが普通だが、こちらの村では日本と同じ正座が主流だという。
「ランペイ タイプオブ クリピッ(Rempeyek – type of kerepek)」
「ランペイ」はジャワに伝わる伝統的なスナック菓子。材料は、コリアンダー、カリーリーフ、塩、チリ、小麦粉or米粉、イカンビリス、ナッツ。ハーブのさわやかな香りとほんのりと辛いチリ。お酒のおつまみに最高なのだが、伝統的なマレーシアスタイルでは甘い飲み物と一緒にいただく。
ナシ・アンブン(Nasi Ambeng)
巨大な大皿に乗ったナシ・レマ。と思いきや、こちらはナシ・レマではなく「ナシ・アンブン」というジャワ料理だという。お祝いや特別な席で振舞われ、一皿を4人で囲んで食べる。お米の周りには、厚揚げ、サンバル・ブラチャン、ソルティエッグ(塩漬け卵)、アチャ(野菜のピクルス)、イカンビリス、クラブサラダ、チキンなどが乗っている。
通常、ラマダンや結婚式などのお祝いの席でふるまわれる料理で、マレーシアではスランゴールやジョホールで提供されるという。マレーシア以外では中部ジャワ、シンガポールでも人気のある食べ物だ。
伝統的な食べ方は、大皿の周りに床座をして手で食べるスタイル。今回は、テーブルでカトラリーを使用していただいたが、伝統的なスタイルで食べている地元の方々がとても印象的
だった。
花と卵の贈り物
ホームステイの最後に渡された「Bunga(花)telur(卵)」。ゆで卵に度肝を抜かれたが、縁起の良いアイテム二つを掛け合わせて作られている。結婚式やお祝いの席に飾られた後、来客にプレゼントする引出物だそう。近年では、調理時間の節約にキャンディに代用することもあるそうだが、本来の形は食べられるソルティエッグをつけたもの。
村を訪問する際は予約が必要。フェイスブックのメッセージ、メール、電話で予約を受け付けている。
パッケージは、一般日帰り、RM 110、学生日帰り、RM 106、4~6時間。1泊2日、RM 210。3泊4日、RM 310がある。
「Homestay D’Pelanduk Best」
FB:Kg Telok Pelandok
Koperasi D’Pelandok Best
電話:+6013 6206 708(Abu Bakar Bin Haji Yusof)
メール:[email protected]
住所:Kampung Telok Pelandok,Batu 12 Jalan Pantai,71050,Si Rusa,Port Dickson, Negeri Sembilan,Malaysia